『必読』ダイジェスト 香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)』のウェブサイトが14日に報じたところによると、多国籍企業の最高経営責任者(CEO)が中国経済について「慎重だが楽観的」な見方をしていることが新たな調査で明らかになった。
記事によると、企業のCEOの中国経済に対する信頼感指数は6か月前の54から56に小幅に上昇した。指数の範囲は1〜100で、指数が50未満の場合は、肯定的な反応よりも否定的な反応の方が多いことを示す。
ニューヨークに本部を置く全米産業審議会(The Conference Board)が実施したこの調査は4月9日から24日の間に行われたもので、調査に招待された同ビジネスリサーチ機関のメンバー430人のうち、回答率は72%だった。
調査によると、CEOの35%が「現在の状況は6か月前よりも良い」と考えている――この割合は昨年下半期の31%を上回ってはいるが、2023年上半期の88%を大幅に下回っている。
中国市場の長期的潜在力については、51%のCEOが、「5年後には中国市場の需要は少なくとも世界平均水準を上回る」と見ている。CEOの26%が、中国市場の需要は他の主要市場と同水準になると見ている。
報道によると、これらのCEOは、「対中戦略、計画、リスク管理において本社と高度な整合性を保ち、独立した意思決定権を十分に持つ必要があり、これらはより複雑な中国市場で成功するために不可欠だ」と述べた。
報道によると、調査ではCEOの35%が「今後3年間で中国と欧州連合(EU)の関係が悪化する」と見ていることも明らかになった。CEOの55%が、「今後数年間で米中関係は下り坂を歩む」と見ている。
調査によると、CEOの71%が「“中国における、中国のための”ローカル化、投資、営業活動を拡大している」と回答した。
報道によると、全米産業審議会の中国経済・企業研究センターの責任者は、「市場、経済、政策、地政学的要因の総合的な影響により、新たな競争の現状がもたらされた。また、これは企業の対応能力にかつてない試練をもたらしたとともに、過去数十年の高速、急速、包摂的な成長が生み出した中国市場のチャンスに関する古い観念への挑戦ともなっている」と述べた。
(『日系企業リーダー必読』2024年6月20日の記事からダイジェスト)
当研究院のメールマガジンをご購読いただくと、当方の週報を無料配信いたします。ほかにも次のような特典がございます。
·当サイト掲載の記事の配信
·研究院の各種研究レポート(コンパクト版)の配信
·研究院主催の各種イベントのお知らせ及び招待状
週報の配信を希望されない場合、その旨をお知らせください。