『必読』ダイジェスト 目下、中国の外商投資にはいくつかの尋常でない状況が見られるようになっている。
第一に、中国に流入する外資額は減少し続けているということだが、これはもはや一般的な認識だ。中国商務部が10月末に発表した最新データによると、今年1〜9月の全国の外資の実質使用額は前年同期比30.4%減の6406億元だった。
第二に、新規設立の外商投資企業が絶えず増加していることだ。今年1〜9月、新規設立の外商投資企業は前年同期比11.4%増の4万2108社に上った。2023年は前年比で最大40%増加した。これは少し意外に感じられるかもしれない。
第三に、新規設立の外商投資企業が絶えず増加するなかで、中国人が外資系企業に就職する機会は以前に比べてだんだん少なくなり、難易度はますます高まっている。
一連のデータ分析によって、中国の外商投資はこれまでと比較すると、構造的変化が起こっていることが背景にあることがわかった。
まず、2023年の統計データによると、新規設立の外資企業が最も増加した業種は、卸売業と小売業で、前年同期比65.3%増だった。交通運輸、倉庫保管、郵便業は前年同期比44%増だった。リースとビジネスサービス業は前年同期比42.8%増、情報サービス業は前年同期比23%増、一方、製造業は前年同期比1.5%増にとどまった。
これは、新規設立の外商投資企業の数と投資額の伸び率とが食い違っているのはなぜかということを物語っている。新規設立の外商投資企業は主にサービス業分野であり、このような企業の大部分はアセットライトの性格を持ち、その投資額は製造業とは比較にならない。
外資系企業が急速に増加しているこれらの業界の、雇用機会を提供する能力についてはどうだろうか。中国の最近の経済センサスデータを分析すると、中国の業界別の雇用数の分布状況が見える。
各業界の平均的な1社の企業がもたらす就業者数を指標とすると、そのうち、製造業の雇用吸収力が最も高く、全体的に言えば、平均的な1社の製造業企業では33人の雇用をもたらすことができ、そのうち外資系企業では平均して一社当たり219人の雇用を吸収している。一方、外資系企業数が急増するいくつかの業種では、1企業あたりの雇用者数は思ったような人数にはならず、卸売業は44人、交通物流業は98人、リース業では38人だった。
つまり、最近外資系企業数が急速に増加している業種は、雇用吸収力が低い業種であり、最も雇用を吸収できる製造業において外資系企業の適度な成長率が減速したことも、外資系企業への就職がますます困難になっている理由であることを説明している。
中国国家統計局の公式発表によると、9月の都市部(在校生を除く)の16〜24歳労働力の失業率は17.6%だが、加えて毎年新たに1000万人以上の大学卒業生が増えていることから、実際の中国の雇用情勢の厳しさはメディアが報じている状況をはるかに上回っている。データによると、製造業、特に外資系製造業は雇用創出の「大手」であり、アナリストは、「政府がより多くの外資系製造業企業を中国に誘致するための強力な措置を講じなければならない」と訴えている。
(『日系企業リーダー必読』2024年11月20日の記事からダイジェスト)
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