文/陳言「新疆に旅行に行きたい!」6月中旬、遠く2200キロ離れた深圳にいる友人にショートメールを送ると、すぐに「ツアーを組んで一緒に行こう!」と返事があった。

深圳から北京まで、さらに北京から新疆まで車で行くと片道3200キロあり、独庫道路(独山子からクチャ)を走破した後、再び車で北京へ戻り、友人は深圳に戻ると、全行程は1万キロを簡単に超えてしまうが、友人は本当に北京から新疆まで車で行くつもりでいる。

7月に入ると、独庫道路は中国で最も人気のある観光ポイントになってしまった。コロナ情勢がようやく少し落ち着いたばかりなのに、こんなに多くの観光客が期せずしてみな独庫、新疆に向かおうとは思いもよらなかった。不思議には思うものの、東北も避暑として最適な場所だが、東北はなかなかコロナから抜け出せないでいる。沿海地域は人が多いため、もう観光やのどかさを求めに行く場所ではなくなっている。西北地区は、西安に何度もコロナ流行の波が押し寄せていて、甘粛省はちょっと不安定で、こんなに中国は大きいのに、行ける場所というと新疆になってしまうのだ。

見る間に新疆の民宿で一泊1500元というところが出てきて、沿海部の豪華ホテルよりも高いくらいだ。独庫道路の混雑度合は北京の第二環状道路、第三環状道路よりもひどく、筆者も友人と車で新疆に行くのをあきらめた。

中国のコロナ情勢が今後どのように変わっていくのかは分からない。観光ポイントのコロナ情勢を確かめたうえで観光に出かけるのは、ほとんどの人にとって必須の作業だ。7月25日、国家食品薬品監督管理局は、国産新型コロナ治療薬アズブジンの緊急認可を行ったが、この薬が変異した新型コロナウイルスにも確かに治療効果があるのかどうか証明されるには、まだまだ長い時間が必要だ。国内旅行がこんな感じだからといって海外に行こうとしても、交通・宿泊費の問題があるだけでなく、隔離期間、感染リスクなど大部分の人が真剣に対処しなければならないこともある。国内・海外旅行が本当にブームとなるかどうかは、今すぐ結論を出すのは難しい。

コロナは人々に絶えず収縮する世界をもたらすのかもしれず、そうなれば消費速度が減速し、生産能力が縮小し、インフレが進んでいくだろう。アフターコロナ時代の社会をいかに構築していくかについて語る企業経営者や経済評論家は、今のところまだとても少ない。

中国日本商会HPより 2022年7月27日

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